女のコって怒るとコワイのよ
小さい頃ばあちゃんの家にミーコとピーコと言う三毛猫の女のコがいた。
2匹ともとても気性が荒く、小さい私は猫が大好きながらも怯えて見ていたのを覚えている。
とにかく怖いのだ。
子供が大嫌いだったらしい。
いつも冷蔵庫や棚の上にいるのだが、目が合うだけで 『キシャーッ!!!』 とやられる。
まことアグレッシブな猫である。
ばあちゃんちに泊まるとそんな猫達が布団の上に乗ってくる。
怖くて寝てなんかいられない。
子供が嫌いなくせに、寒さには勝てなかったのだろう。
でも、一緒に寝るという事に憧れていた私は怯えながらも嬉しく思ったのを覚えている。
そんなお泊りした翌日。
子供だった私は一緒に寝た、と言う事で親近感を持ってしまったのだろう。
うっかりさんである。
比較的おとなしい方のピーコ(と言ってもけしておとなしくはない)を撫でようと手を伸ばした。
ため息をつきながら無視しているピーコ。
覗き込む私。
と、次の瞬間。
サクッ。
という音がした。
時間が止まったような気がした。
そうだ、事故に遭った時は時間が遅く感じるというあれである。
おそるおそる手を伸ばし確認するとピーコの爪が額に刺さっている。
しかも抜けないし。
身動き出来ずに20秒ほど経った所でピーコが無理やりプチッと爪を引き抜いてノッシノッシと去っていった。
覗き込む形で固まる私。
隣には母親もばあちゃんも居たが気付いていない。
なぜかとても大変な事をしてしまったと思ったのと、引っ掻かれたなんて言うのはプライドが許さない、と思った私はずっと黙り込んでいた。
血を隠すために額に折り紙を貼って。
そうする事でバレないと思ったのだろう。
アホだな。
その後の事は覚えていない。
でも。
もうこの世には居ないピーコとミーコ。
強烈な思い出を残してくれて感謝。

空の上でも相変わらずかな?
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