パパの取り合い
夫は毎日昼に帰宅する。
昼ご飯を食べるのと、犬猫達のカオを見るため。
この間 「アンタ達のために帰って来てるんだよぉ」 と甘ったるい声で犬猫達に話す夫を見てムッとした。
いやいや、そりゃないでしょセニョール。
いくら古女房でも 「小白の顔を見に帰って来たよ」 位言ってもバチは当たらないと思うのだが。
フン、バカバカしいと思いながらも夫が帰って来てくれるとやっぱり嬉しい。
何が嬉しいかって言うと、犬猫達がとても喜ぶのだ。
ベガは夫がいない間はほとんど姿を見せない。
カオを出すのは吐く時だけ。
私にはものすごい嫌なヤツなのだ。
ふじもずっと寝てばかりいる。
もちろん、レオもタロも例外なく寝ているし。
白斗は自分の部屋(洗面所)から出てこないし、小冬は今は保護猫むぎにベッタリである。
むぎがいなかった時は、ずっとため息をついて 「私つまらないの」 アピールをしていたのだ。
でも、夫が帰ってくるとみんな居間に大集合。
狂喜乱舞とはこういう事を言うのだなぁ、と思う。
あまりに嬉しそうで夫にヤキモチを焼いてしまうほど。
私が代わりに仕事に行きたいと思った事もあった。
レオとタロはわりと冷静なのだけど、ベガは真っ先にカオを出すし、白いの3人衆は夫の服の中に入りたい!位の勢いで甘えまくる。
ひととおり甘えると、今度はベガと小冬の追いかけっこが始まる。
これは余程ご機嫌にならないと見られない代物なのだ。
そして次はふじと小冬の追いかけっこ。
横で白斗はボールを持って走り回る。
最後に小冬がヌイグルミを持って来て、みんなの前で振り回し楽しそうに遊ぶ。
いいなぁ。
やっぱり夫は一番偉いご主人様なのだよな。
こんなに愛されちゃってさ。
犬猫が小さい頃から夫がいない間 「パパが帰ってこないとご飯はもらえないんだよ」 とか 「パパが買ってくれたおやつを食べよう」 とかなるべく夫が一番偉くて権威があるとしつけてきた成果なのだけれど、ここまでなるとちょっぴりジェラシーになるのが女心である。
これからはちょっと変えて見ようかなとたくらみ中。
「ホントはご飯の中に入れているお肉はママが買っているのさ」
「おやつ代の出所は一緒だよ、お前達のパパはびた一文出してやいないのさ」
「私にさからったら何ももらえやしないよ、わははは」
一人空想してニヤニヤする私。
せめて夫が 「小白の顔を見るために帰って来てる」 と1年に1回でも言えば許してやろう。

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